最高に興味を持っていた1つ。
地下世界へ入り込めると。
兵馬俑が、
発掘した地中をむき出しのまま覆い、
地上目線から眺めるのに対し、
ここ陽陵地下遺跡は、
発掘した地中に潜り込み、
同じ目線から眺める構造。
地下博物館という新しい試み。
土足厳禁。
入り口で靴カバーを着用。
緩やかな長い坂を降りていく。
ヨモツヒラサカを歩いているような。
保護のため、灯は薄暗い。
ガラス張りの廊下と壁で造られた中、
空中散歩のように進む。
言葉を失う世界だった。
長い長い通路。
夥しい数の土坑。
陶俑だけでも多様な姿、多様な配置。
食器、武具、馬車、
ブタ、ヒツジ、イヌ。
ミニチュアなのに驚くほどの精巧さ。
まるで、
お雛様飾りのようにミニ生活空間を再現し、
巨人の自分がその村を歩いて眺めているような、
異次元体験。
西安市の隣の咸陽市。
前漢4代目の皇帝、景帝陽陵の陵園には、
81の陪葬坑、
数万点の出土物。(陪葬坑だけで)
景帝が埋葬されたのはBC141。
紀元前に
こんな技術、こんな世界が
繰り広げられていたとは。
そして今、
こんな斬新な見せ方で蘇らせてくれるとは。