隧道遺構 トンカラリン

隧道の入口に立った時には、
まだ少し甘く考えていました。
匍匐前進してもいい服装を、
とは言われていましたが。

全長450mほど。
大岩の隙間を進むダイナミックな部分を過ぎると、
暗渠(あんきょ)には驚くほど整った石組みが。
切石、整形、階段まで。

漆黒の闇です。
ひと筋の光もない。

前を行く人の姿が見えなくなったら、
闇に引き摺り込まれそうな錯覚を起こします。
写真に写っている前の人が這っていく足先、
これがどれほど心強かったことか‥‥。

これほどの隧道を、
誰が、なんのために作ったのでしょう。
今も謎のまま、
「謎の隧道遺構 トンカラリン」と言われています。

こういう場所は、日本中、世界中、
まだまだいくらでもあるのでしょう。

これは視察に同行させていただいたもの。
元々自由には入れませんでしたが、
(そんな怖いことは誰もしないでしょうが)、
2016年の熊本地震の後は
内部状況不明のため、
完全な立ち入り禁止になりました。

(以下、解説板より)=====
昭和50年代に、全国に名を知られた「トンカラリン」。
松本清張氏が現地調査し、邪馬台国が記された『魏志倭人伝』の一節から「シャーマニズムに関係した鬼道ではないか」と推論したことからブームに。

その後の「排水路説」でブームは沈静化しましたが、平成になって再び論争が起きました。集中豪雨で一帯の排水路が甚大な被害を受けながらも、ここはほぼ無傷だったためです。

再調査が行われた結果「排水路説」には矛盾が多いことがわかりました。トンカラリンは再び、我々に問題を投げかけるのです。
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隧道遺構 トンカラリン

隧道遺構トンカラリン 暗渠を這って進む

隧道遺構トンカラリン 暗渠の石組みは切石や整形がなされていた

 

 

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