若狭湾から近江や京都へ至るいくつもの街道のまさにハブ。
琵琶湖西岸から小浜方面へ折れた山中の熊川宿にて、
小浜名物・焼き鯖としめ鯖と葛の御馳走。
若狭の首長に膳臣(かしわでのおみ)の名があるのは、
若狭の御食が街道を通り都を支えたから。
熊川宿のすぐ近くの若狭町歴史文化館は
役場併設の小さな一室ですが
驚くような遺跡遺物があります。
十善の森古墳はじめ、
加耶や百済製品が出たり、
石舞台を思わせる巨石古墳があったり。
琵琶湖西岸ですから継体天皇の父ゆかりの鴨稲荷山古墳も近い。
こちらも渡来文化が強く煌びやかな冠や履。
若狭が大陸文化の入口で、このルートがいかに重要で、
今も文化を残しているかがわかります。
熊川宿で今も鯖寿司を食せるのは本当にありがたいこと。
今の辛い時期、各地のこういう店舗が力尽きないよう、
食事の楽しさだけでなくお店の方たちを思い出して下さい。