クスッと笑ってしまいそうな
兎と蟾蜍(ひきがえる)。
西安でこの瓦を見ながら、
思い出すのは
福岡の筑後川流域の装飾古墳。
珍敷塚(めずらしづか)古墳に描かれた
蟾蜍です。
珍敷塚の絵は、
太陽神の話、
舟先の鳥の話、
ひきがえる、
様々な解釈をいつまでも楽しめるのですが、
当時の「死後の世界」への感覚を考えます。
西安の秦磚漢瓦博物館には、
人とも動物ともつかない
神獣や想像の獣のような様々な瓦が
ずらりと、
本当に見ても見ても終わらないほどに
ずらりと並んでいます。
当時の人々が、
祈りや怖れを瓦に込めた心情が伝わります。
死後の世界や目に見えないものと、
近く生きていたのだろうなと。
屋根や門を飾った瓦は、
生活空間を守る大事なものだったのだろうなと。
漢の武帝の曾孫で数奇な運命を辿った宣帝の、
「宣帝杜陵」に行かれる方は、
同じ公園内のこの小さな博物館、
あまり知られていない博物館ですが、
どうぞお見逃しなく。
圧巻です。
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