仏教国家だった新羅最大規模の 鎮護国家の寺院。 創建の伝説には黄色い龍。 真興王が宮殿を建てようとしたときに …
Korea
【江華支石墓】
韓国の世界遺産、 「高敞・和順・江華支石墓群」のひとつ。 中国北方から 朝鮮半島を南下し、 九州の北部まで広が …
【済州島の支石墓】
しせきぼ、と読みます。 ドルメンまたはコインドル。 この独特の墓制は、 中国北部から朝鮮半島経由で 九州北部へ …
【瓠蘆古塁 ほろこるい】
2021年は一層、 韓半島に取り組みます。 悲しいかな、 行き来ができるのは まだまだ先になりそうですが。 京 …
『八月のクリスマス』。宝もののような映画
ふと、 『八月のクリスマス』を観たくなった。 20年以上前に初めて観たときから大好きな映画だった。 当時、韓国 …
もうひとつの百済
「もうひとつの百済」。
来年の企画が1つできました。
百済へは何度も行きましたが、今回は全く違う視点から。
日本初、いやおそらく韓国でも初かもしれません。
百済は日本とゆかりが深く、武寧王や白村江の戦などはよくご存知でしょう。その百済の、三つの都や王宮ではなく、唐が攻めてくる戦の最前線の地をめぐります。
仁川空港に飛行機が降下を始めると、左側の眼下に複雑な海岸線やたくさんの島が広がります。忠清南道の最北エリア、公州から仁川に向かう途中のこの半島は、百済滅亡前の秘話や遺跡を多く残しています。
複雑な海岸線から上陸してくる場所。
海を経て唐(中国)と向きあった最前線だったから。
儒教や書の文化など、韓国らしい伝統文化が詰まった場所としても有名です。後年、「後百済」の復興運動の発火点にもなりました。
写真はそのエリアの「瑞山三尊磨崖仏」。
「百済の微笑み」とも呼ばれます。
百済後期の作で、韓国磨崖仏の傑作といわれます。
このエリア独特のお顔。こんなにも柔らかな表情の磨崖仏が集中しているのは、最前線の厳しさにいた人々の心が求めたものではないか。そんなことを想像しながら歩きます。
現地に立つのは、
年表の年号や遺跡の寸法を知るためではありません。
その時そこで生きた人たちを感じとるため。
そして、その地へのリスペクトを持ち帰るため。
「瑞山三尊磨崖仏」
600年頃、百済後期の作と推定。韓国の磨崖仏の傑作とされる
大きさは人物と比べて下さい。こんなに間近で拝めます
頭光に3体の化仏、見えますか?
山中の壮大な景色の中で微笑んでおられます
周りはこんな感じ。階段を5分ほど登るとたどりつきます
現地へおでかけの折は時間にご注意を
地方ならではの素朴な食事は本当に楽しみ!おから料理は純豆腐料理に似ていて滑らかな冷たいスープ状。かなり気に入りました。出遅れた!ので我がテーブルはスタートしており、少し食べかけの写真で失礼します。
麦ごはんと野菜が美味しい!
韓国の食の基本「五味五色」はきちんと。
赤・緑・黄・白・黒
韓国に神社の石段が残っていた
韓国を歩くと、知らなかったことに遭遇し驚くことばかりです。
歴史ツアーで宿泊したホテルの石段が、日本統治時代の神社の、数少ない痕跡だったとは!
敗戦の日の翌日、1945年8月16日、
京城(現ソウル)にあった朝鮮の総鎮守「朝鮮神宮」は日本人の手で昇神式にて御祭神は奉還されました。そして後日、すべて燃やして廃社されました。
今は何の痕跡も残っていません。
場所は明洞、今の南山公園。
ソウルタワーやケーブルカーでにぎわう観光スポットです。
日本が統治していた当時の朝鮮には官幣社や国弊社などが82ヶ所、居留者が設置した社・神祠を加えると全部で995ヶ所の神社がありました。
その神社の、数少ない痕跡のひとつが、
江原道春川の旧江原神社の跡。
石段が、現在の世宗ホテルの正面階段として残っています。
とは言え、石段を「モノ」として活用しているだけで、
宗教的な痕跡はまったくありません。
かたらんねツアーでは過去に2度、それとは知らず泊まっています。
世宗ホテルは、春川の中心部を少し外れた高台の、決して便利ではないけれど眺めのいい場所にあります。江原神社の話を知っていれば違う見方、感じ方があったかもしれません。
明日は台北の台湾神宮のお話を。
あっと驚くような場所に、今も痕跡を残しています。
*数字は下記から引用させて頂きました
中島三千男氏『海外神社跡地の景観変容 さまざまな現在』
川瀬貴也氏 京都大学人文学研究所『人文学報』108号
春川世宗ホテル(韓国・江原道春川)
市内中心部はずれの高台にあり静かな環境
正面の階段は日本が占領していた時代の旧・江原神社の痕跡
政財界の方々も集うホテル
韓国の歴代大統領もここへ
「京城名所 朝鮮神宮」とある。これは占領期の絵はがき。
現在のソウル中心部、明洞にあった。
*絵はがきの写真はパブリックドメイン(public domain)
春川の町を望む。澄み切った青空、からりとさわやかな空気、美しい街。国立春川博物館の高台より
春川と言えば、「冬のソナタ」のヨン様。雪のオブジェがあふれる冬ソナストリートもあるけれど・・・
片手にマグライト、片手に方位磁石で、
高句麗遺跡を訪ねる我々のような人々もいますよ。