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Korea | Beyond the bridge - Part 5

韓国・中国・台湾・日本の遺跡

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瑞山三尊摩崖仏(百済の微笑み)
Korea 現地しっかりルポ

もうひとつの百済

「もうひとつの百済」。
来年の企画が1つできました。

百済へは何度も行きましたが、今回は全く違う視点から。
日本初、いやおそらく韓国でも初かもしれません。

百済は日本とゆかりが深く、武寧王や白村江の戦などはよくご存知でしょう。その百済の、三つの都や王宮ではなく、唐が攻めてくる戦の最前線の地をめぐります。

仁川空港に飛行機が降下を始めると、左側の眼下に複雑な海岸線やたくさんの島が広がります。忠清南道の最北エリア、公州から仁川に向かう途中のこの半島は、百済滅亡前の秘話や遺跡を多く残しています。

複雑な海岸線から上陸してくる場所。
海を経て唐(中国)と向きあった最前線だったから。

儒教や書の文化など、韓国らしい伝統文化が詰まった場所としても有名です。後年、「後百済」の復興運動の発火点にもなりました。

写真はそのエリアの「瑞山三尊磨崖仏」。
「百済の微笑み」とも呼ばれます。
百済後期の作で、韓国磨崖仏の傑作といわれます。

このエリア独特のお顔。こんなにも柔らかな表情の磨崖仏が集中しているのは、最前線の厳しさにいた人々の心が求めたものではないか。そんなことを想像しながら歩きます。

現地に立つのは、
年表の年号や遺跡の寸法を知るためではありません。
その時そこで生きた人たちを感じとるため。
そして、その地へのリスペクトを持ち帰るため。

 

「瑞山三尊磨崖仏」
600年頃、百済後期の作と推定。韓国の磨崖仏の傑作とされる
瑞山三尊摩崖仏全景(百済の微笑み)

大きさは人物と比べて下さい。こんなに間近で拝めます
瑞山三尊摩崖仏が刻まれた巨岩

頭光に3体の化仏、見えますか?
瑞山三尊摩崖仏(百済の微笑み)

山中の壮大な景色の中で微笑んでおられます
山々の中の瑞山三尊摩崖仏

周りはこんな感じ。階段を5分ほど登るとたどりつきます
摩崖仏の周囲の様子

現地へおでかけの折は時間にご注意を
瑞山三尊摩崖仏の案内板

 

地方ならではの素朴な食事は本当に楽しみ!おから料理は純豆腐料理に似ていて滑らかな冷たいスープ状。かなり気に入りました。出遅れた!ので我がテーブルはスタートしており、少し食べかけの写真で失礼します。
摩崖仏の近くでおから料理

麦ごはんと野菜が美味しい!
瑞山三尊摩崖仏のあと麦ごはんと野菜

韓国の食の基本「五味五色」はきちんと。
赤・緑・黄・白・黒
韓国料理の五味五色

 

 

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春川世宗ホテル(韓国・江原道)
Korea 現地しっかりルポ

韓国に神社の石段が残っていた


韓国を歩くと、知らなかったことに遭遇し驚くことばかりです。

歴史ツアーで宿泊したホテルの石段が、日本統治時代の神社の、数少ない痕跡だったとは!

敗戦の日の翌日、1945年8月16日、
京城(現ソウル)にあった朝鮮の総鎮守「朝鮮神宮」は日本人の手で昇神式にて御祭神は奉還されました。そして後日、すべて燃やして廃社されました。

今は何の痕跡も残っていません。
場所は明洞、今の南山公園。
ソウルタワーやケーブルカーでにぎわう観光スポットです。

日本が統治していた当時の朝鮮には官幣社や国弊社などが82ヶ所、居留者が設置した社・神祠を加えると全部で995ヶ所の神社がありました。

その神社の、数少ない痕跡のひとつが、
江原道春川の旧江原神社の跡。
石段が、現在の世宗ホテルの正面階段として残っています。
とは言え、石段を「モノ」として活用しているだけで、
宗教的な痕跡はまったくありません。

かたらんねツアーでは過去に2度、それとは知らず泊まっています。
世宗ホテルは、春川の中心部を少し外れた高台の、決して便利ではないけれど眺めのいい場所にあります。江原神社の話を知っていれば違う見方、感じ方があったかもしれません。

明日は台北の台湾神宮のお話を。
あっと驚くような場所に、今も痕跡を残しています。

*数字は下記から引用させて頂きました
中島三千男氏『海外神社跡地の景観変容 さまざまな現在』
川瀬貴也氏 京都大学人文学研究所『人文学報』108号

 

春川世宗ホテル(韓国・江原道春川)
春川世宗ホテル(韓国・江原道)

市内中心部はずれの高台にあり静かな環境
春川世宗ホテルは街を見渡せる高台(韓国・江原道)

正面の階段は日本が占領していた時代の旧・江原神社の痕跡
正面階段は日本統治時代の神社の痕跡(春川世宗ホテル)

政財界の方々も集うホテル
格式ある春川世宗ホテルは政財界人が集う

韓国の歴代大統領もここへ
韓国の歴代大統領もここへ(春川世宗ホテル)

「京城名所 朝鮮神宮」とある。これは占領期の絵はがき。
現在のソウル中心部、明洞にあった。
*絵はがきの写真はパブリックドメイン(public domain)
「京城名所 朝鮮神宮」絵ハガキ

春川の町を望む。澄み切った青空、からりとさわやかな空気、美しい街。国立春川博物館の高台より
国立春川博物館から街を一望

春川と言えば、「冬のソナタ」のヨン様。雪のオブジェがあふれる冬ソナストリートもあるけれど・・・
春川の「冬のソナタ」通りには2人の手形

片手にマグライト、片手に方位磁石で、
芳洞里高句麗遺跡の石室

高句麗遺跡を訪ねる我々のような人々もいますよ。
芳洞里高句麗遺跡の案内板

 

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