古墳時代後期の巨石墳、「鬼の釜古墳」。
円墳の墳丘はほとんどなくなり、
石室入口だけがのどかな平野にぽっかりと。
羨門は厚さ80㎝の巨石をくり抜き、
表面にはまるで文様のように、はつった跡。
玄室奥には石棚が。
高度な石材加工技術があったとわかる、
球磨地方を代表する巨石墳です。
熊本県球磨郡あさぎり町免田。
そう、あの免田式土器のふるさとです。
広い広い盆地の美しさ、
免田式土器の繊細な美しさ、
小さな蔵が球磨焼酎を醸す美味しい水、美味しい米。
こういう土地で文化は育つと思わせる場所です。
歴史の勝者側から、
野蛮に描かれる熊襲の本拠地なのですけれど、
現地に立てば、それは違うだろ、と体でわかる。
本当に美しい土地です。
一帯は7月の豪雨被害が甚大だった地域。
その後、先日の雨がさらに追い打ちをかけています。
全国ニュースではあまり出ないようです。
何ができるだろう。
手厚い復興支援を祈ります。
(写真は2017年3月)