「もうひとつの百済」。
来年の企画が1つできました。
百済へは何度も行きましたが、今回は全く違う視点から。
日本初、いやおそらく韓国でも初かもしれません。
百済は日本とゆかりが深く、武寧王や白村江の戦などはよくご存知でしょう。その百済の、三つの都や王宮ではなく、唐が攻めてくる戦の最前線の地をめぐります。
仁川空港に飛行機が降下を始めると、左側の眼下に複雑な海岸線やたくさんの島が広がります。忠清南道の最北エリア、公州から仁川に向かう途中のこの半島は、百済滅亡前の秘話や遺跡を多く残しています。
複雑な海岸線から上陸してくる場所。
海を経て唐(中国)と向きあった最前線だったから。
儒教や書の文化など、韓国らしい伝統文化が詰まった場所としても有名です。後年、「後百済」の復興運動の発火点にもなりました。
写真はそのエリアの「瑞山三尊磨崖仏」。
「百済の微笑み」とも呼ばれます。
百済後期の作で、韓国磨崖仏の傑作といわれます。
このエリア独特のお顔。こんなにも柔らかな表情の磨崖仏が集中しているのは、最前線の厳しさにいた人々の心が求めたものではないか。そんなことを想像しながら歩きます。
現地に立つのは、
年表の年号や遺跡の寸法を知るためではありません。
その時そこで生きた人たちを感じとるため。
そして、その地へのリスペクトを持ち帰るため。
「瑞山三尊磨崖仏」
600年頃、百済後期の作と推定。韓国の磨崖仏の傑作とされる
大きさは人物と比べて下さい。こんなに間近で拝めます
頭光に3体の化仏、見えますか?
山中の壮大な景色の中で微笑んでおられます
周りはこんな感じ。階段を5分ほど登るとたどりつきます
現地へおでかけの折は時間にご注意を
地方ならではの素朴な食事は本当に楽しみ!おから料理は純豆腐料理に似ていて滑らかな冷たいスープ状。かなり気に入りました。出遅れた!ので我がテーブルはスタートしており、少し食べかけの写真で失礼します。
麦ごはんと野菜が美味しい!
韓国の食の基本「五味五色」はきちんと。
赤・緑・黄・白・黒